畳の天日干しは昔からのならわし?プロが教える虫を寄せ付けない効果と方法を伝授!!
畳を定期的に天日干ししたほうがいいと聞いたことはあると思いますが、スペースの問題とかやり方がわからないなど、そのままにしている方も多いんじゃないでしょうか。
ご年配のお客様とお話しすると「昔は大掃除の時に畳を庭に運び出して、天日干しさせられたよ。」なんてお話をお聞きします。
私は職業で畳を作っているので天日干しなんていうのは朝飯前ですが、一般の方がされてたのにはいつも驚かされます。
確かに天日干しは湿気から畳を守ってくれて、虫やダニそしてカビなどに効果があります。そこで今回は現在の畳の天日干し事情と、その効果と方法についてまとめてみました。
畳にとって虫は最大の天敵!?天日干しでできる限界と対策とは
快適な畳生活を送る上で問題になるのが虫です。虫の発生原因としては外から飛んできたり、人にくっついてきたりなどですが、そのまま住み着き繁殖してしまうことが最大の問題です。
和室から虫やダニなどが出ると畳がまずはじめに疑われますが、実は家の中で最も対策が必要なのは寝具です。ダニは人間の皮膚のカスを好み、適度な湿気と温度が保たれている寝具は増殖するには格好の場所です。洗濯や天日干しでも簡単には死滅せず、掃除機でもあまり吸い取ることはできません。
しかし50℃の熱で20分〜30分、60℃の熱で一瞬で死滅させることができ、コインランドリーの乾燥機や布団乾燥機が効果的です。畳の天日干しも同じで、50℃〜60℃まで天日干しで温度を上げないと効果がありません。
まずは寝具から畳にダニが移らないように、もう一度寝具の点検をすることをオススメします。
畳の天日干しは専用の乾燥機があるから大丈夫!?その効果には落とし穴があった!
布団ならコインランドリーの乾燥機などを使えばダニも効果がありますが、大きくて重い畳はそうはいきません。しかし最近では畳専用の乾燥機を導入している畳店があります。
90℃で80分〜110分以上加熱処理することでダニを一網打尽。畳の内部まで高温加熱されるのでダニの逃げ場がありません。また化学処理を一切行わないために体にも安心です。
しかし短時間で乾燥させるために畳が縮んでしまい、畳店によっては隙間が空いて納品される可能性があります。また畳が原因でダニが発生することは少なく、ダニの根本を断たない限り効果は期待できません。
やはり自然な天日干しが一番!自分でやらなくてもいい方法とは
最近は軽い畳も増えてきましたが、大きな畳を外まで運ぶのはなかなかの重労働です。まして2階に畳があったら、階段などで怪我をしてしまうかもしれません。でも天日干ししたいときはどうしたらいいのでしょうか?
一番いい方法は畳を張り替えるときに畳店にやってもらうことです。多少不便でも2,3日、できれば1週間ぐらい預かってもらい天日干ししてから張り替えます。その間に換気等で床板や部屋の乾燥をして、湿気やダニの原因を解決するのが一番いい方法かもしれません。
まとめ
畳は天然素材なので外的な要因を受けやすいので、まずは原因を見つけることが先決です。畳を天日干しした方がいいか迷ったら、お近くの畳店までお電話ください。