新築の畳の臭いの犯人はい草だけじゃなかった!?アロマにも使える畳と使えない畳の差とは
リフォームをしたり新築を買ったりすると新しい建材の臭いがしますが、その中でも天然素材のい草を使っている畳は独特の臭いを放っています。
どこかで嗅いだことのある懐かしい臭いで、アロマにも似た落ち着いた気持ちにさせてくれます。そこで今回は畳に使われているい草の臭いの正体について調べてみました。最後までお読みいただければ幸いです。
畳の臭いに紛れ込む新築の臭いの正体とは?放っておくと健康被害につながることも
新築を買おうと下見をしても短時間なために、長く住まないとわからないことが多々あります。そのひとつが臭いです。
新築直後に感じる臭いも、通常はしだいに収まっていきますが、いつまでたってもなくならない場合やひどくなるケースもあります。昔「シックハウス症候群」が大きな問題となりましたが、その主な原因はホルムアルデヒドです。
ホルムアルデヒドは刺激臭のある気体で毒性の高い化学物質です。目やのどの粘膜に炎症を引き起こす恐れがありますし、発がん性も認められています。
ホルムアルデヒドは建築基準法で使用は制限され放射量に応じて等級が分けられており、放射量の高い建材については内装などに使うことができません。
ただし、使用自体は禁じられていないために接着剤や塗料に使われている場合もあります。
畳の臭いはい草だけでは成立しない?偶然の産物が未来を決めた!!
畳に使われているい草を収穫したら乾燥させるのですが、その前に大事な作業があります。それは泥染といって粘土質の土を溶かした水の中に入れます。こうしてい草に土を付着させることにより茎を保護し色素を守ってくれる他に、独特な畳の臭いをもたらしてくれます。
一説によると昔は泥染をしていなく臭いも干し草的な臭いでした。ところがある日洪水でい草が水と土に浸かってしまい、慌てて乾燥させてみるととても具合が良い感じに仕上がり、臭いも格段と良くなっていたことから広まったといわれています。
偶然の産物がい草の臭いを決めたなんてちょっと神秘的ですよね。
[泥染作業風景]
臭いの違いでアロマに使える畳と使えない畳!プロが見分ける唯一の手段それは・・・
畳には国産と外国産があります。外国産はお世辞にも良いとは昔は言えませんでした。ところが日本企業の技術支援もあり、今では国産と見分けがつかないまでに仕上がってきました。
い草の成分にはフィトンチッド、ジヒドロアクチニジオリド、αシペロン、バニリンなどが含まれており、アロマの代表的な成分と一緒だったりします。
しかし、い草の栽培過程における肥料や農薬、土壌の管理や泥染の仕方、はたまた乾燥方法で臭いが残りきつく感じる場合があります。
国産をメインに扱っている畳店では臭いの違いに敏感で、見た目が一緒に見えてもすぐに外国産と判断できるほどです。
外国産も確かに技術的に上がってきましたが、臭いに関しては国産の専売特許と言えるかもしれません。
まとめ
臭いは安らぎを与えてくれる一方で、不快に感じてしまうこともあります。畳替えの際は見た目だけではなく臭いにも注目していただければ幸いです。