畳を素材で選ぶなら和紙?それともい草?どっちがいいの?使い勝手から価格まで一挙に比較!
ひと昔前までは畳の表替えというと、い草の素材しかなかったので価格に応じて決めればよかったのですが、畳も進化しており今では和紙を原料に使った畳まであります。
和紙とい草の素材を比較すると、どちらとも良いところと悪いところがあり、長いサイクルで使える畳の張り替えではどっちにしようか迷うところです。
そこで今回は畳の素材で違いがある和紙畳とい草を使った畳の比較をしてみたいと思います。
畳業界の救世主となるのか?和紙が誕生したきっかけと人気度とは
生産量の増加が見込むことができない、い草に変わる畳の素材として和紙に着目。日本には水引という紙をこよりにする文化があり、その製法に注目したことが始まりとなります。
い草の形状やクッション性などの再現を目指して機械すき和紙をこより状に加工して樹脂コーティングした畳を発売しました。
樹脂コーティングしてあるために色が変わりにくく、耐汚性や撥水性も高いためお手入れやメンテナンスも簡単なのが特徴です。
和紙のもうひとつの魅力はカラーバリエーションの豊富さです。洋間などに合わせやすい人気の色として灰桜色、柔らかい色合いの白茶色や若草色などが選ばれています。
ただ、和紙の場合い草の魅力のひとつである特有の香りはなく、新しい畳だけが持つ心地よい香りは捨てがたいところです。
また、どこかプラスティックにも似た無機質な感じがあるのも否めません。
最後のい草の畳替えになるかもしれない?最後の砦はやはり熊本か!
先ほどもご説明したとおりに、国産のい草の生産量増加は高齢化や後継者不足のために見込めません。主に畳に使われているい草は85%以上が熊本県八代市で生産されています。
第二位の生産地は福岡で全国生産の10%を占めて、大分県の琉球表は普通のい草の断面が丸いのに対して三角上になっている特殊な七島い草で織られています。年間2000枚前後しか生産されない超高級ない草になってしまいました。
畳の品質はい草の質と長さ、本数できまります。
変色や傷がなく太さが揃っているほか、い草の長さは100~150cmで一般的に長いものほど高級とされています。
写真の赤い線は畳の幅を表していて、短いい草ほど畳の端まで含むことになるので変色した部分が入ってしまいます。逆に長いい草の場合は中心部分だけを使うので、日焼けした時もキレイな黄金色となり快適にお過ごしいただけます。
また、一枚の畳には2500本〜8000本のい草が織り込まれていて、高級品ほどい草の本数が多く目がしっかりと詰まった厚みのある畳となり耐久性も向上します。
和紙・い草どっちにするかは価格次第?使い方と予算に合わせた徹底比較!
機能より見た目を重視される方は和紙の畳がいいと思います。カラーバリエーションも豊富にそろっていて、インテリアとも調和できて素敵です。
い草をお選びいただく理由として、天然素材が持つ香りや調湿作用、クッション性などリラックス効果を重視する方に向いています。
価格の方は表替えで和紙は15,000円〜20,000円が目安で、い草の方は5,000円〜50,000円とラインナップが豊富です。
へりなし畳にすると和紙もい草も割増になるので、お近くの畳店までお問い合わせください。
まとめ
和紙もい草も良いところもあれば、そうじゃないところもあります。家の中から天然の素材が消えつつある中でい草のようなものがひとつでもあるとバランスが取れていいかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。