畳の日焼けを少しでも遅らせたいなら窓に一工夫?今すぐやるならカーテンやシートで簡単に防止できる!?
畳を張り替えしたばかりは、青々としていて思わず深呼吸したくなります。この青さが永遠に続いてくれればと願うばかりですが、残念ながら日を追うごとに青かった畳もだんだんと変色してきて茶色くなってしまいます。
そこで今回は畳の日焼けを防止するためにはどのような対策をすればいいのか解説しようと思います。
畳はどれくらいで日焼けするのか?その正体と期間の謎とは
畳の日焼けは日光が当たることが原因で、もっと詳しく言えば「紫外線」のせいです。
天気が良い日なんかは、どうしても窓を開けて換気しがちですが、直射日光を長時間浴びることによって畳は大きなダメージを受けてしまいます。
家具などを少し移動したりすると、その下だけは元の青々とした色のままのことがよくあり、ご経験された方も多いと思いますが、それだけ紫外線は畳に限らず影響をもろに受けてしまいます。
畳の表面を覆っている畳表(タタミオモテ)はい草という農作物でできていて、い草の中に含まれている「クロロフィル」という色素が紫外線にあたることで変色します。
このクロロフィルは紫外線にあたることで化学反応を起こし、「フェオフィチン」に変質します。実はフェオフィチンこそが褐色であるために、畳は色褪せて見えてしまうわけです。
畳の日焼けのメカニズムは紅葉と同じ仕組みで、長い時間をかけて徐々に茶色くなってきます。新しい畳の日焼けや香りは条件によって違いますが、3ヶ月〜半年でほとんど日焼けしてしまいます。
しかし、畳が青々しているときはい草が柔らかくシミや汚れもつきやすく、日焼けするとい草が硬くなりシミや汚れもつきにくくまります。そしてい草の養分が枯れるためにカビも生えにくくなるメリットがあります。
また、質のいい畳に張り替えることによって全体的に均一な黄金色と上品な艶が出できます。この色は人間の肌に近い色であるために、リラックス効果があると言われています。
畳だけじゃない!面積の多い窓に一工夫で日焼けから家を守る方法
気になる窓からの紫外線は、UVカット効果のあるカーテンがオススメです。レールカーテンでもカット率が良いものなら約90%以上の紫外線を遮ることができます。
しかし、日焼けしないように紫外線カット率を高めると生地が厚くなり部屋全体が薄暗くなってしまうというデメリットがあります。室内の明るさもキープしてUVカットしたい場合は、採光付きのレースカーテンなど光量をほどよく取り入れてUVカット率の高いカーテンを選ぶといいでしょう。
障子にもUVカット効果がある障子紙があるので、日当たりのいい部屋や季節、時間に合わせて張り替えてみるのもいいかも知れません。
その一方で窓にフィルムを貼るという方法があります。既存の窓ガラスに貼るだけなので簡単に畳やフローリングの日焼けを軽減でします。ホームセンターでも売っていますが、紫外線だけをカットするだけでは日焼けや色褪せを防ぐことはできません。
これはカーテンなどにも言えることですが、日焼けを完全に防ぐには全ての太陽光線を遮蔽する必要があります。
これは生活上無理がありますので、影響のない範囲で対策していくことを頭に入れておく必要があります。
日焼けしない畳ってないの?これならカーテンいらずでいつまでも青々!?
日焼けしにくい畳は存在します。これは従来のい草を使った畳表(タタミオモテ)ではなく、樹脂素材や和紙素材を使用しています。
色々なカラーバリエーションやさまざまな織り方をした畳表があるので、インテリアにあわせたモダンな和室を作ることができます。
茶色く変色することはありませんが、先ほども述べたとおり太陽光線を完全に遮蔽しない限りは日焼けは起こってしまいます。新品の畳表と比べない限り変色したのかわからないレベルですので、日焼けしたくないと思っている方にとってはいい選択となります。
また、い草を使っていないので畳独特の良い香りはなく、天然素材が持つ調湿作用なども効果が期待できません。
畳を張り替える時は、畳店にそこれへんも踏まえて相談してみてください。
まとめ
畳の日焼けを完全に防ぐことはできませんし、元に戻すことも難しいでしょう。
畳は青々している時はほんの一時で、日焼けした状態で過ごすときの方が断然長いです。ですので可能な限り上質な畳をお選びいただければ、黄金色に上品な日焼けをし、い草の持つメリットも最大限活かせます。
畳の張り替えの時は新品時の青さだけでなく、日焼けした時の状態も畳店と相談していただければ幸いです。